こんにちはでこです。
発売からしばらく経ってしまったのですが、NU'EST8枚目のEP「The Nocturne」を褒めちぎるべく記事にまとめました。
ニュイの楽曲はどれも屈指の完成度を誇るので毎回毎回カムバを心待ちにしているのですが、今回の新譜は上げに上げたハードルをかるっっっがる超えてくる素晴らしさで…!
リリース当時の初聴き感想ツイートを振り返りつつ、2020上半期屈指の良作というにふさわしい、音作りの妙について話します。そして後半では、ニュイの作品作りの要とも言えるBUMZUプロデューサーについても少しばかり。
- NU'EST "I'm in Trouble" MV、ただただ映像がタイプ
- The Nocturne 全曲解説をまとめるにあたって
- 1. Moon Dance
- 2. I'm in Trouble
- 3. Firework
- 4. Back To Me(平行宇宙)
- 5. Must
- 6. Shooting Star
- NU'ESTとBUMZU、PledisとBUMZU
- おわりに:本音
NU'EST "I'm in Trouble" MV、ただただ映像がタイプ
いや画力(えぢから)がすごいから
えっもうすぐ兵役ですか??ってくらい華々しいベテランオーラをまとっているニュイの皆様。流石の芸歴の長さ…デビューが早すぎた故に同世代のアイドルチングがろくにいないらしいと悲しい噂を聞きましたがみんな頑張って…
冒頭から呼吸困難になりました。黒髪襟足ミンギチャンサンの破壊力がすごい。各メンバーになんかいろんな役割が与えられてましたが(雑感想)、推しのジュニアローヤルさんがあろうことか付き合ってはいけない3Bの中でも一番たちの悪いバンドマン人格を爆誕させてしまったのでオタクは死んでしまいました。
吸った pic.twitter.com/JgKVxyU58U
— でこ (@decoranger_neo) 2020年5月11日
元々ニュイの音源の良さには太鼓判を押していたのですが、今年の頭にプデュ2を完走して以来、にわかながらニュイのオタクロードに足を踏み入れました。ゼニガメペンです。
余談、一か所だけくすっと来てしまったのはこのシーン。
でもここはジェラシージェラシー pic.twitter.com/SFvewpzGVu
— でこ (@decoranger_neo) 2020年5月11日
なんだかとってもデジャヴだな~と思ったらハローでした。ニュイはハロプロ。 音いいし。つんくボーイ、ニュイに曲書いてみるとかどう?
The Nocturne 全曲解説をまとめるにあたって
脱線しました。楽曲解説始めます!
例によって、この初聴レビューシリーズはフルで聴き終わるまで極力全ての情報をシャットアウトし、自分の耳で拾い上げられた情報だけをまとめています。そのため、一部ちゃんとした検証のできていない箇所があるのですがご了承くださいませ。
一連の感想はこのツイートから繋げているのでまとめてご覧になりたい方は併せてご覧ください。
ニューイーストさんの新譜をヘッドホンで聴くやつ!やります!久しぶりの初聴感想ツリーだ〜!! https://t.co/5RlIZnDX42
— でこ (@decoranger_neo) 2020年5月13日
また、ニュイのカムバを意識化でリアタイしたのがほぼ初めてだった(Happily Ever After、The Tableは音源がひたすら好きで無限に聴きこむなどはしていた) ので存じ上げなかったのですが、なんとユニバーサルミュージックがカムバ特設サイトを日本語で用意してくれており・・・!そこにクレジットや公式のライナーノーツが掲載されていたので、以下自分の感想と照らし合わせるために引用させていただきます。やはりこれまで積み上げてきたイル活の実績なんでしょうか、ただただありがたい。また日本で公演してほしいね…
すべての人々が毎日迎える、感情が少し正直になる瞬間の‘夜’という時間にフォーカスして、夜の様々な姿を誰でも共感できるリアルな表現とストーリーで綴った。 今回の8枚目のミニアルバム「The Nocturne」は一般的な‘ノクターン’が持っている叙情的で悲しい夜想曲でない、多様な色彩で表現する夜の歌という意味を加えて、NU'ESTだけの感性と言語で夜想曲を完成させた。
前作「The Table」とは違う、大胆な変身を通じてNU'ESTが表現できるジャンルには限界が無いということを、もう一度立証するアルバムになる予定で、‘夜’という時間の中、より一層濃厚で鮮明になった表現力で、感覚を呼び覚ます魅惑的な音色と共に、はるかに成熟したNU'ESTに会えるはずだ。
1. Moon Dance
何!?そっから急にゲイン上げてくるの何!?!?!?びっくりし過ぎて一回ヘッドホン外したんですけど…あのイントロからこんな曲調来ると思わないじゃん😭😭😭😭😭😭緩急つきすぎててタイヤ燃えた、コーラスの重ね方とブラスが相まってちょっとゴスペルみたいだ 確かに教会で聴きたい神秘みがある→
— でこ (@decoranger_neo) May 13, 2020
こういう繊細な歌の方が寧ろ魅力的に思ったかも でかい声出してるときの絶対的な量は変えずにボリューム落としてるから、かえって歌声に密度を感じるね…Cメロやっっっっっっっっっばくないですか?これは女を落とす湿度ですよ、、、、、大変だ、、、、、、
— でこ (@decoranger_neo) May 13, 2020
↑で言及しているメインボーカル・ベクホの声について。
歌が本当に上手いですね(感嘆)と思うと同時に、めちゃくちゃプレディスメボ発声だなあと思う。
ベコさんドギョムスングァンの歌声聞いて、やっぱりプレディス流ボイトレもあるんだろうなあと思いを馳せた 地声はみんな大して抜ける声質じゃないのに歌声をマイクに乗せるのが上手い、敢えて少し鼻にかけたミックスボイスって感じ
— キムでこ (@decoranger_neo) 2020年3月20日
ボーカルの発声方法についてはプロじゃないので詳しいボイトレ方法まではわからないのですが、3人の声の出し方似てるよね。地声が似てるわけじゃ無いから、ボイトレによって培われたものだろうなと推測。
ボーカリストによって歌声をどこに響かせるかは全然違っていて、それが結果その人の「歌声の鳴り」になるのですが、プレディス発声だとみんな鼻筋〜おでこで声を鳴らしている感じがします。 鳴らす場所が似ていると、歌声に似た印象を受けます。
他グルの例で申し訳ないですが、NCTでSM発声だな〜と思うのはテイル・ユウタ・シャオジュン。たっぷり息を使って空間を響かせる、太めだけどしっかり高音も聞こえる声。あとBTSのボーカルラインは4者4様の響かせポイントを持っているので全然違って聴こえる。
SOPE影薄いな!でもナムの声質で包み込むようなラップじゃないと膨らませた空気感が保てないってのは分かる
— キムでこ (@decoranger_neo) 2019年9月19日
あとJKは鼻筋の骨、JNは上前歯の付け根、JMは上顎全体、Vは喉の最奥喉ちんこ付近って感じで、Vo4人が音を集中させてる箇所が全体違うことが分かったので収穫でしたhttps://t.co/toHB9k3GQD
話がそれてすみません。ここで公式のライナーノーツより引用。
カムバ活動中ラジオにメンバーが出演した際、この曲の歌詞はララランドにインスパイアされて書き上げたとミニョンが明言していたそうです。確かにエマストーンが黄色いドレス着て踊ってるあのシーンが思い浮かぶロマンチックな曲調…それを形に落とすミニョンさんのセンスさすがです。
↓ソースはこちら。
2. I'm in Trouble
まずMV公開後・真の一発目感想はこれ。
[M/V] NU'EST - I'm in Trouble https://t.co/5Z3vvK3vjB
— でこ (@decoranger_neo) 2020年5月11日
ブリッジミュートのギターと冒頭のレンたその歌い方がマッチし過ぎてて窓開けて叫んだから近隣住民全員ニュイのオタクになった
近隣住民全員をニュイのオタクにしました。
この曲のジャンルはR&Bポップらしい。R&Bの定義がもうわからない(くそブログ)
で た よ なんでもR&Bとポップつけときゃ良いと思ってるジャンル分け もっと狭めてくれないとジャンルで好み探せないんですけど!バカ!もうバカ!まだEDMの方が親切だよ! pic.twitter.com/U1xbL8oeTZ
— でこ (@decoranger_neo) 2020年5月13日
本チャンの感想がこちら。
MV見たときから思ってたけどこんなにグルーヴィーで鼻につくような(褒めてます)歌い方できるなんて知らなかったですㅠㅠㅠ一発目での空気作りが天才すぎるㅠㅠㅠ
— でこ (@decoranger_neo) May 13, 2020
歌に気取られがちだけどトラックのこまか〜い音がたまらんパラダイス極まってる 左耳に入ってるハイハット閉める音で酒が飲める→
曲はおおよそEDMではないのに、サビ前の盛り上げ方がザ・Kポトレンドの作りになってるのが、まさに昨日ツイートしたような「NU'EST印でアレンジされた流行の音」なクオリティを感じました 年齢に見合わないキャリアを持つ彼らが活きる最上級のスタイリッシュでした…良いタイトル曲…👏👏👏👏
— でこ (@decoranger_neo) May 13, 2020
こちらは例のごとく公式ライナーノーツなんですが、これ本当に一般人向けに書いてるの?ってくらい専門用語が多い。嘘やろ。
まず楽器の奏法と音に対する加工について。
冒頭のツイートで「イントロのギターにブリッジミュートをかけている」と書きましたが、その後歌の裏で鳴ってるベースもミュート奏法でしたね。
めちゃくちゃざっくり説明すると、普段弦楽器が鳴るときにイメージする「ジャーン」「ベーン」という音は、弦を弾いた後そのまま触らずに響かせているので音が長く伸びています。一方でミュート奏法を用いると、弾いたあとの弦を、音板を押さえている左手or弦を弾いた右手で瞬時に触れることによって、音が細切れになりリズミカルでスタイリッシュな印象になります。
I'm in Troubleで終始鳴っているリフがそれ。Kポ曲で生ギターが鳴っている曲は少なくないものの、大抵は爽やかなカッティング(弦をちゃきちゃき鳴らすあれ)が多いので、ブリッジミュートサウンドが主体になってるのは珍しくついぺろぺろしちゃう。
加えて、コンプがかかってるからくぐもってるのかな?と思っていたらその正体はディストーションでした。 ディストーション=歪み、エフェクターによってもたらされる音色の加工です。ギターやベースにつなぐことで、渋くブルージーなサウンドに仕上がります(もちろんそれ以外の効果があるディストーションも無限にあるよ)。
I'm in Troubleに隠れているSUB BASSサウンドとは?
とここまでは予備知識でわかったのですが、どうにもピンとこなかったのがSUB BASSという単語。調べてみたら打ち込み音楽特有のサウンドのようで。
クラブのでっかいスピーカーや、音質の良いヘッドホンを使って音楽を聞いたとき、ただただ音量がでかいわけではないのになぜか無性に脳みそを揺らしてくる低音に身に覚えはないでしょうか。サブベースとはどうやらあの音のことらしい。
(こんな音I'm in Troubleで鳴ってたっけ…?)と思い、少し音量を上げてヘッドホンで聴いたら、いました。
わかりやすいのは1番のJRラップパート裏とラスサビ裏。あとサビ前のベコさんの声が減衰した後の一瞬にも露出してる。でも意識して聴かないと気にも留めないくらい自然に馴染んでて、多分ここがニュイサウンドの真骨頂…!
曲はおおよそEDMではないのに、サビ前の盛り上げ方がザ・Kポトレンドの作りになってるのが、まさに昨日ツイートしたような「NU'EST印でアレンジされた流行の音」なクオリティを感じました 年齢に見合わないキャリアを持つ彼らが活きる最上級のスタイリッシュでした…良いタイトル曲…👏👏👏👏
— キムでこ (@decoranger_neo) 2020年5月13日
さっきも載せたこのツイートでも言っている「EDM調の曲ではないながらもKポトレンドの作りになってる」という部分、聴いた当時意識はしていませんでしたがその正体がこのSUB BASSサウンドだったのかと合点がいきました。
ブルージーなR&Bダンス曲ながら、Kポで主流のヒップホップやトラップといったジャンルで多用されているSUB BASSをこんなにさりげなく入れることによって、流行とオリジナリティを共に取り入れた「洗練されて差別化されたサウンド」(公式ライナーノーツより)が生まれてたんですね…!公式の押し出したい部分を無意識にも耳で拾えてたのが嬉しい。。。。!
3. Firework
あまりにトラックが良すぎる非アイドル曲だとボーカルは要所にしか出てこない添え物だったり、空気をたっぷり含んだ発声でトラックを邪魔しないように作られてることが多い気がするんだけど、この曲トラックも歌もどちらも妥協せず、かつ邪魔しないよう最小公倍数のただ一点で交わってる…→
— でこ (@decoranger_neo) May 13, 2020
だからこそ間奏でトラックメイカーの本気が見えるの凄い…一気に音圧上げたまま最後まで駆け抜けていって、冗長に伸ばさず物足りないくらいの尺で終わらせてる😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭もっとくれよおおおおおおおおお😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭
— でこ (@decoranger_neo) May 13, 2020
いちばんすき(大声)
ハウス基調のシンセポップですよね!!!!だいすき!!!!!
ところで「R&B的な歌」って何?個人的にR&Bはブラックミュージックにルーツを置く、レイドバック気味のいわゆる「洋楽らしい」楽曲だと思ってたんだけど、それが「歌唱」「メロディー」に分離されてしまうともうわからん。誰かR&Bの有識者がいたら教えてほしいです。ベコが高音出してたら全部R&Bってことかな(暴論)
脱線しましたが、ここまで奥行きのあるアイドル曲を聴いたのが久しぶりすぎて、未だに何度聞いても鳥肌が立ちます・・・フィーリングとしてはGOT7に近いかも。ジャンルこそ違えど、音の広がりはYou Areに通じる身震い。
個人的にこの曲は2020上半期ベストに食い込むと思っています。というか単に私がこういう奥行き大感謝祭サウンドが好きなだけなんだけど・・・
Fireworkが刺さる人は多分美味しいお酒を一緒に飲めると思うので、試しにこちらの2020上半期パワープッシュプレイリストを聴いてみてくれると嬉しいです。25曲選んでいます、曲順はざっくりなのでつまみ食いでどうぞ。
4. Back To Me(平行宇宙)
Back To Me
— でこ (@decoranger_neo) 2020年5月16日
頭から奥行き感がすごい…ちょっとガッセサウンドっぽい…きもちいい…(大の字)
歌い出しがベコさんの低音ボイスだと安心感が凄まじいね 結構細切れに歌割分けてるのに違和感なくすっと入ってくる、声質似てないのに不思議だな…ミキシングの妙なのかな…→
思わず音量上げてヘッドホン両手で押さえちゃった、これは大音量で浴びたい音だね😭😭😭今使ってる中音域重視のヘッドホンだと拡がりがものすごいけど、低音の圧上げるとなおのことシャブ曲に聴こえそう、すごいわ…一粒で二度美味い…
— でこ (@decoranger_neo) May 16, 2020
これもガッセ。(奥行き系のサウンドを全部ガッセだと思っている人)
ガッセのオタク、ちゃんとニュイたどり着いてるかな???絶対に絶対に双方のサウンドが好きだと思うんだけど、みんな出会えてますか????余計な心配????
なんてったってサビの後半の開放感が凄まじい。夕方に130kmくらい出して高速で聴きたいやつ、そう、まさに、NCT 127稀代の名曲Highway To Heavenに通じる疾走感。ガッセじゃない
私がここまでこじらせKポオタクになってしまった原因のひとつでもあるこの曲と同じバイブスを持つとあらば、好きじゃないわけないんですよ。ありがとう安心のニュイ印。
未だに完結してないこちらの記事で散々語り尽くしているのでぜひどうぞ。
この曲がニュートロに分類されると読んでちょっと驚きましたが納得。
ニュートロは2019年あたりから韓国でブームを起こしている現象で、New+Retroを組み合わせた造語。いわゆる「過去の流行の再解釈」ということなので、厳密に何か特定の音楽ジャンルに縛られるものでは無いようです。例えばトロット(韓国の歌謡曲)の新解釈もニュートロと呼ばれます。他にも私が愛してやまないニュージャックスウィングを筆頭とした80s-90sサウンドのリバイバルブームも、広義ではニュートロと括っても良さそう。
ネオゾーンといいこれといい本格的に80-90sリバイバルブーム来ますか?ありがとう…ありがとう…大好物です… https://t.co/mEuVnwLjJU
— キムでこ (@decoranger_neo) 2020年7月4日
恐らくですがこの曲・平行宇宙のニュートロが意味するのはシティポップの再解釈。竹内まりやの楽曲Plastic Loveが韓国に持ち込まれ、Night TempoというDJの新解釈リミックスによりブームを起こしたFuture Funkサウンドにも用いられている、スカーン!と響き渡る電子スネアドラムが一番の特徴と言ってもいいかもしれません。
ちなみにシティポップの焼き直しだと、直近でTXTがFairy of Shampooのカバーをして話題になっていました。(Mステにも出ましたね!!)
原曲やアレンジについてはこちらの記事に詳しくまとめてあります。
5. Must
バラードの転調ってくどいくらいの感動展開に持って行くことが多いけど、この曲の転調すっごく自然で押し付けがましくなくて、なんなら転調の瞬間が一番歌声がか細くて…思わず引き込まれました ニュイ印のバラード、良いです
— でこ (@decoranger_neo) May 16, 2020
このライナーノーツを読んで知ったのですが、メンバーのレンはカムバック準備中の3月におじいさまを亡くされていました。
普段滅多に歌詞を調べて曲を聴くことが無いのですが、上記のエピソードを踏まえて歌詞を読んでみると、そのあまりにも純粋な切なさに胸が締め付けられる思いでした。
バラード人気の高い韓国では眉間にシワを寄せて叙情的に歌い上げるビブラート大合戦バラードが多いですが(言葉選びの悪意)(韓国バラードそこまで好きじゃなくて…)この曲はシンプルなピアノに5人の声が素直に乗っかる構成なのがいいなと思っていて。
きっと、レンの思いを静かに尊重するような、弔いのための静かな曲に仕上げたかったのかなあなんて思ってしまいます。かといってシンプルになりすぎず、自然な転調によってストリングスやティンパニに頼らないドラマティックな展開が生まれているのがまた上手いなあと思います。
6. Shooting Star
よくよく聴いたら電子音だけじゃなくてギターのフレーズとかパーカス鳴ってるね!?2番のラップパートで気がついた、ただのEDMじゃなくて一捻りもふた捻りも加えてくるあたりニュイの信頼度が爆上がりなわけですよ…
— でこ (@decoranger_neo) May 16, 2020
シックにまとめたアルバムかと思ったら最後にこの曲来るのずるい!!最高でした!!
「夜」をテーマにしたEPの締めくくりとしてこの上ないテーマである「流れ星」、音源に確かな信頼のあるニュイが正攻法で来るとこうなるのか!とわくわくしました。
とはいえ、やっぱりファンに向けて書く曲は「聴きなじみあるビートとメロディー」=EDM POPになるんだな〜という感想です。コンサートでの立ち位置はきっとBTSのSo Whatと同じなんだろうなって。
あんまりEDMについて音楽的に話したいことがない(ULTRA JAPANの民とは仲良くなれないと思っている人)
とりあえず、こういう曲は現場のスピーカーで真価が発揮されると思うので早く公演にいきたいです。プレヂスジャパンさんはセブチだけじゃなくニュイのこともほんまによろしくお願いしますね
NU'ESTとBUMZU、PledisとBUMZU
ところで、公式特設サイトにはライナーノーツだけではなくクレジットもすべて載っています。
ニュイの楽曲は概ねメンバーのベクホが作詞作曲に携わっていますが、もう一人欠かすことのできない人物がBUMZUです。なんでも、Pledis所属のアーティストでありながら、NU'ESTの総括プロデュースやA&R*1、SEVENTEENの共同プロデュースにも携わる敏腕PDとのこと。
日頃からプレディス音源に対しては技巧的な部分と大衆の耳に留まるキャッチーさの塩梅に舌を巻いていたので、ここで少しBUMZU氏の楽曲PDについて触れてみようと思います。
「曲がいい」にも色々あるので超悩んだんですけど、「打率が高い」って意味だとPledisかな〜と思いました!セブチもニュイも、多くの人に愛される要素と玄人好みの凝った音作りのバランスが完璧ですよね、、👏#マシュマロを投げ合おうhttps://t.co/HaG5XnzJtR pic.twitter.com/WA9QAihPXK
— キムでこ (@decoranger_neo) 2020年6月10日
まずは公式で出ているBUMZU氏のプロフィールから。
とてつもない実力を基に2012年オーディション番組Mnet ‘スーパースターK 4’でTOP 12内にランクインして大衆に認められた実力派シンガーソングライターBUMZU。
ボーカリストとしてはソウルフルな歌唱力と深く語りかける声色が聞く人の心をとらえ、人気アイドルグループ・ニューイスト、セブンティーン、プリスティンなどの多様なアーティストのプロデューサーとしても活発に活動している。
また、ヒップホップ、ロック、EDMなどジャンルを問わず最高の作品を創り出し、その真価を存分に発揮しているBUMZUは、着実にミュージシャンの道を歩いている。
この2017年に発売した「Forever Young」、「一時」など自身のアルバムで直接作詞、作曲はもちろん、編曲までをも引き受け、着実にその実力を余すことなく広げているBUMZUは、今後も新たな試みとBUMZUだけの特色がこもった音楽で音楽ファンらに迫る。
今まで未チェックだったBUMZU氏ソロ名義の楽曲。「ソウルフルな歌唱力と深く語りかける声色」というワードが引っかかり、試しにApple Musicでトップソングに入っていたものを聞いてみたのですが・・・
Pledis曲とPledisボーカルの正体これだ
Moon Danceの章で言及したPledisメボ陣の発声、これですこれ。鼻からおでこにかけて響かせるボーカル法、BUMZU式か〜〜〜〜〜!という合点。
そしてグルーヴとレイドバック感のある曲調の一方で、使っているサウンドは洗練されたフューチャーシンセサウンド・・・Pledisここに極まれりって感じですね。通りで!!!!!
(大半のPledisオタクの皆様は既にご存知の事実かと思います。すみません。今興奮しています。)
フューチャーなNU'EST、レトロなSEVENTEEN
そして、読み込んでいてなるほど!!!!!!しか出なかったのがこちらのインタビュー。以下、和訳文引用させていただきます。
このインタビューが書かれたのは2016年末とのことで、特にセブチはまだ若手枠の頃なので2020年現在変化があって当然なのですが、Pledis所属のニュイとセブチの音ではっきりと違っていた「フューチャー」と「レトロ」の仕掛け人は、他でもないBUMZU氏でした。
──ところでSEVENTEENのタイトル曲を聴くと共通点としてレトロサウンドが強調されていて、そこが他と違う風に感じられる時がありました。特にその部分に気を使っておられるのかと思っていました。
BUMZU:
実際会社の方はよくご存知ではない部分があるんですが。「ADORE U」は他の作曲家ヒョンと編曲を一緒にして、その後僕が「VERY NICE」までは曲ごとに個人的な好みを少しずつ入れました。あの子たちはレトロサウンドと本当によくマッチします。レトロジャンルにちょっとスパイスを加えて洗練させれば、古臭くなくいい雰囲気を出すことができます。要するにそれによってSEVENTEENが大衆にもっと身近に近づくことができるサウンドにしたいんです。個人的な好みと言いましたが…一応、会社ですべてOKサインをもらっているので見逃してください。ハハ...
──SEVENTEENとNU'ESTはサウンド面で違いがありますね。NU'ESTはほとんど全ての曲をフューチャーサウンドで進めているじゃないですか。
BUMZU:
はい。フューチャーベース(Future Bass)、あるいはディープハウス(Deep House)でレトロはできる限り使わないようにしてます。NU'ESTの世界観に合ったものがありますからね。過去のアルバムにはレトロなサウンドを使用したこともありますが、そこでもエレクトロニックな雰囲気を与えるための効果を強調することに力を使いましたよ。
【idology 訳】アイドルメーカー:③作曲家・プロデューサー/BUMZU - サンダーエイジ
2016年当時、セブチは勢いに乗ってブイブイ言わせていた新人だった一方で、ニュイは芸歴こそ長けれど賞レースの常連かと言われるとそうでもなく、まだまだ日本活動と二足のわらじで頑張っていた頃。これがのちのプデュ出演に繋がるわけですね・・・えんえん・・・
セブチの初期楽曲に見られるキャッチーさは「レトロサウンドを駆使し、大衆の好みに身近に近づく」ことを目的として、意図的に作られていたことが上記の引用文からわかります。それが結果としてSEVENTEENの確固たる色になり、2020年最新カムバのLeft&Rightで「セブチの本領発揮だ〜!」なんて言われている所以になっているんですね。
一方で「アーバン・エレクトロ・バンド」のニュイのみなさん。
今でこそKポップのメインストリームとなったディープハウスやフューチャーベースなどのサウンドですが、当時はまだ手を出すアイドルはそう多くはなかったはず。2015年にリリースされたf(x)の4 WallsやSHINeeのViewなど、SM勢が先進的なサウンドを求めてたどり着いたジャンルでした。
そんな中で、「NU'ESTの世界観にあったものがある」として、積極的にこのサウンドを取り入れていったというBUMZU氏。今思えばそれが「先見の明」だったんだなあと思います。
「時代が追いついた」という褒め言葉がありますが、ニュイのサウンドに関してはまさにそんな感じ。世間の耳がフューチャーサウンドに追いついた頃、その何歩も先を歩んでいたニュイのフューチャーサウンドはまさに「洗練された」ように聞こえて。そしてプデュ出演の追い風も相まって、NU'EST Wから爆発的に飛躍することになります。ありがとうBUMZU氏
↓インタビュー記事で絶賛されていた2016年のEP、Q is.。今年出された新譜と言われてもおかしくないくらい、洗練されたフューチャーサウンドで構成されています。アイドルという肩書きが音に対して早すぎたんだろうなという印象です。
Pledis組の未来よ、如何に
ここでひとつ気になるのがBUMZU氏の年齢。
公表されている生年月日は1991年11月8日・・・そう、兵役どうするんだろうという懸念。
アイドルや俳優のみならず、91〜92生まれのアーティストが続々と入隊フラグを押っ建てていき「K-hiphop界隈これからどうなってしまう」と一部の嘆きも聞こえる中、BUMZU氏もまた例外ではなく。Pledis組の楽曲制作に置いて要となるメンバー・ベクホ&ウジ、彼らはそれぞれ95/96lineと入隊リミットはまだ先ですが、表舞台に立つ彼らだけに制作面も任せきりにするのはあまりにもリスキーだろうとにわかながら心配しています。
ちなみに、調べている中でどうやらかつてBRANDNEW MUSIC所属アーティストが制作に関わっていたセブチ楽曲もあるという情報を拾ったのですが(Shining Diamondとか)とうのブレンニュが今窮地に立たされているので・・・サポートに回ってる余裕はないんじゃないかな・・・ぴえん・・・
これは邪推の域を超えないのですが、BUMZU氏の負担を軽くするため、楽曲制作のサポートの側面も踏まえてPledisはBig Hitとの合流に踏み切ったのかな、なんて。
上述したTXT記事にもまとめているのですが、ビッヒには専業PDも多く所属しています。最近一部メンバーの離脱が噂されており若干心配ですが…
プレディスの合流が発表された時、多くのプレディスファンから叫ばれていたのは「彼らの作ってきた楽曲世界を壊さないで!」という切なる要求でした。ここまでこだわって楽曲制作をしている彼らなんだから当たり前です。ビッヒオタクの当方ですら、万一そんなことが起きたら火炎瓶案件なわけで。
ただ、楽曲作りにはものすごい労力とテクニックを必要とするのもまた事実であり、幸いビッヒにはそこを補うためのヒューマンリソースがしっかりと備わっています。今回の合流によって、Pledis所属の彼らが培ってきたものを尊重しつつ、時には面白いケミが見られることをほんのちょっぴり期待しながら、このブログを締めようと思います。
おわりに:本音
BUMZU様、ベクホ様、ウジ様
どうかそのブラックミュージックのグルーヴをビッヒに教えてください。どうやらパンPDは餅ゴリへの因縁でブラックミュージックを書いてくれませんこちらは恐らくj-hopeあたりが上手く消化してくれると思います。あとSUGAも書くことはできると思います。何卒ご検討ください。
ハッ⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️(ビヒヒとプレヂスの最強楽曲制作チーム&最強自作ドルの皆様が出会ってしまう可能性に気づき慌てて祝杯の準備を進める音)
— キムでこ (@decoranger_neo) 2020年5月25日
でこより
*1:"アーティスト&レパートリー"の略。アーティストと外部作曲者とのマッチングなどをする役割。