集合知

3人の限界Kドルオタによるあれこれ

【でこ】で、結局ニュートロって何? ~2020年のK-Pop界ブームを掘り下げる~

 

お久しぶりになりました、でこです。

早くも残り2か月ちょっととなった2020年・・・見境なくアイドルのケツを追いかけていたらあっという間に一年が終わろうとしています。困った。

K-Pop界では10-11月にかけて空前のカムバ大戦争真っただ中ですが、そんな2020年のシーンの象徴といえば・・・そう、ニュートロブーム!

 

New+Retro=NEWTROという括りで、昨今レトロ祭まっしぐらの韓国アイドル界。このブログでも何度も何度も言及したニュートロ伝道師(自称)として、2020年を語る上で欠かせないニュートロが何かを今一度解説します。

とはいえ正しい定義があるわけではないので、今後色々と言葉の意味が変遷していくことを前提にお読みください!

 

K-Popにおける「ニュートロ」とは…結局どういう意味?  

まずは大前提として、「ニュートロ」という言葉の意味をおさらい。

「ニュートロ」とは、新しさ(New)とレトロ(Retro)を組み合わせた新造語です。「温故知新」という言葉があるように、ひと昔前の流行を若い感性で再解釈し楽しむという風潮のこと。

2018年半ば頃から使用されるようになったこの言葉。何も音楽界だけではなく、ファッションやインテリア、アクティビティに至るまで、韓国の若い世代を中心に大きなトレンドとなっています。

参考:今、韓国で流行の「ニュートロ」とは…世代を超えた新しいレトロブームに迫る | KBS World

 

「ニュートロ」というジャンルはない

昨今のレトロコンセプト乱立により多くの人が誤解している様を見受けますが、ニュートロという音楽のジャンルはありません。上記のように、文化的なトレンドのひとつです。つまり、同じ「ニュートロ」として括られる楽曲でも、その音楽ジャンルは多岐に渡ります。

あえて言うならば「ブーム」「コンセプト」のひとつとするのが正解かも。例えば若手アイドルにありがちな「清涼コンセプト」のくくりでも、ポップな曲がある一方でロックな曲もある、そんな感じだと思っていただければ。。。

ところで清涼コンセプトっていいよね(大脱線)

Cloud 9

Cloud 9

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定期的にレトロが流行る韓国アイドル界

K-Pop界隈におけるレトロ回帰は何も最近始まったわけではなく、定期的にブームは起きているようで。直近だと2014-16年ごろにレトロコンセプトの楽曲が多く生まれています。

参考:視覚重視+レトロブームが席巻するK-POPの現在(松谷創一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

当時から数々のアイドルPDを手掛けた餅ゴリことJ.Y.Park氏はまさにレトロの申し子。JYPサウンドを掘ると、実に多様なジャンルに跨る至高のレトロサウンドがごろごろ見つかります。

REBOOT

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  • ワンダーガールズ
  • K-Pop
  • ¥1833
No.5

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  • 2PM
  • J-Pop
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そしてK-Popのレトロ名盤といえばまず名前の挙がる、SHINee1of1はこの流れを受けた2016年リリースです。

 

2019年…「ニュートロブーム」の火付け役を担ったのは?

韓国音楽界において、「ニュートロ」という概念はアイドル界隈から始まったものではありませんでした。

2017-18年ごろ、トレンドに敏感な音楽ファンの間で山下達郎竹内まりやなどの日本のシティポップを再評価するムーヴメントが発生し、次第に国産の古い楽曲も掘り起こされるように。その流れの中で、当時の空気感を思わせるサウンドの新曲が徐々に発表されるようになったことがニュートロブームの走りだったとされています。

Newtro系K-POPの走りといえば、2017年にIUが発表した「Last Night Story(昨夜の話)」が挙げられる。当時はまだNewtroという言葉は誕生していなかったものの、「1993年生まれのIUによる、1987年の男性アイドルグループ楽曲の、レトロ調な再解釈カバー」という点で、この曲は極めてNewtro的であると言えるだろう。

2019年、韓国のビッグドレンド“Newtro” 流行に至った経緯とK-POPに与える影響 - Real Sound|リアルサウンド

 

つまり、今「ニュートロ」の代表格として楽曲が乱発しているファンクやディスコとはちょっと違う文脈のシティ・ポップから始まった、と言っても良さそうです。 

その後アイドル界隈にもブームが押し寄せ、「ニュートロ」という言葉の誕生とともにますます普及していったのが2019年下旬、そして現在も目下大流行中。

 

「ニュートロ」音楽ジャンル分類&楽曲紹介

さて、ここからは「ニュートロ」に分類される楽曲をジャンルに分けてざざっと紹介していきます。如何せん数が少なくないので2020年リリースに絞ったよ。

ただし!「ニュートロ」の定義は曖昧で、ここからますます多様化していくことが容易に考えられます。あくまでも私個人の主観として挙げていることを念頭に置いてお読みくださいませ〜〜〜〜〜〜!一部こじつけもなくはない。

また、可能な限り楽曲ジャンルは下調べをした上で分類していますが、一部は聴いた印象で分けているに過ぎないため、必ずしも正確でない可能性があります。お願いだから作曲家チームは全ての曲にきちんとジャンル名をつけて発表して欲しい。 

 

ニュートロ系ジャンル①:ブラックミュージック

まずはレトロの定番とも言えるブラックミュージックに類するジャンルから。その後発展していくダンスジャンルの根っこにあたります。

 

スウィング・ジャズ

HOME;RUN [SEVENTEEN]

秋カムバの中でもっとも時代を遡ったのがセブチ

MVが禁酒法時代モチーフなことからもわかるように、1920-30年代のアメリカで親しまれたスウィング・ジャズ調の曲に仕上がっています。イメージしやすいのはディズニーシーのビッグバンドビートとか、椎名林檎の「女の子は誰でも」「人生は夢だらけ」とか、ブロードウェイミュージカルとか…分厚いホーンセクションを従えた華やかな楽曲です。

HOME;RUN

HOME;RUN

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参考:ジャズ入門 ジャズの歴史 誕生 - @jazz

  

ファンク

Diver [YooA]

ファンクはスウィングジャズよりノリ感が強く、ホーン以外のリズム楽器もふんだんに使われているのが特徴。有名どころだとジェームス・ブラウンやアース・ウィンド・アンド・ファイヤーなどなど。

こちらはタイトル曲ではないのですが、最高にグルーヴィーでおしゃれなファンクだったので紹介!OH MY GIRL・ユアのソロアルバムに収録されています。 跳ねるスラップベースやギター・ピアノの掛け合い、ふくよかな女声コーラスなど聞きどころ満載です。生演奏で聴きたい〜〜〜〜!!!!

Diver

Diver

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Step by Step [TOO]

こちらは今年デビューの新人・TOOの夏カムバより。表題曲とは打って変わったおしゃれなサブ活動曲でした。

きらびやかなシンセに加えて、トランペットやフルート、サックスを贅沢に使った一曲です。ウィスパーボイスやファルセットなどのボーカルテクニックも光っていて・・・本当に新人・・・? 

Step By Step

Step By Step

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R&B

Umbrella [H&D]

R&Bは韓国でも既に定番ジャンルのため「ニュートロ」括りに入れるかは迷いましたが、せっかくなのでブラックミュージックの一種として紹介させてください。

R&Bジャンルの特徴として、「〇〇R&B」と銘打ち曲調が多岐にわたることが挙げられます。そのため「これもR&Bなの!?!?」現象がよく起きる。ルーツはゴスペルやブルースで、ソウルフルでテンポ感のある歌い方が特徴…って言われてもよくわからんのよ…

X1出身のハンギョル&ドヒョンによるUmbrellaは「ヒップホップR&B。哀愁漂うトラックに、2人の低めボイスがよくマッチしています。

Umbrella

Umbrella

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I'm in Trouble [NU'EST]

ニュイの最高カムバ・I'm in TroubleはR&Bポップ」なんでもR&Bとポップつけときゃいいと思ってない? 

味のあるブリッジミュートギター&ベースが最大の特徴。フューチャー路線を進むNU'EST流に解釈されたニュートロということで、生楽器と電子音の融合が他に例のない魅力的なサウンドを生んでいます。

I'm in Trouble

I'm in Trouble

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参考:2020上半期の名盤!NU'EST The Nocturne 収録曲全曲の内容を解説したらBUMZU氏のPDに行き着いた - 集合知

 

NCT #127 Neo Zone [NCT 127]

(えっ急にアルバム単位での紹介・・・?)となったそこのあなた!!!そうです、アルバム全曲聴いて欲しいんです!!!

R&BはSMエンタがかねてより得意とするジャンルの一つ。歌唱力ブッパのNCT 127R&Bを基調とした様々なタイプの楽曲を歌わせ、おまけにビジュアルまでレトロでパンクに仕上げてきちゃったわけだから全私ガッツポーズ。 全曲ふんだんにメンバーのコーラスワークを張り巡らせた至高のフルアルバムに仕上がっています。

中でもお気に入りのElevator (127F)、こちらはR&Bポップダンス」ジャンルだそう。何それ

Elevator (127F)

Elevator (127F)

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参考:NCT #127 Neo Zone 収録曲全曲の内容を音楽的に解説・考察してみた - 集合知

 

余談: 

NCTが上手いな〜と思ったのは、アルバム全体をレトロなコンセプトに仕上げた一方でタイトル曲はデデデデデンデンにゅって〜〜〜ん!にゅって〜〜〜ん!だったこと。。。流行りのニュートロはおさえつつ、タイトル曲はどちゃどちゃにインパクト重視ですごぃ。。。

 

ニュートロ系ジャンル②:ブラック発展型ダンスミュージック

続いてはブラックミュージックが世界各地で発展し誕生したダンスミュージックのジャンルたち。とにかく華やかで明るいのが特徴のため、アイドルパフォーマンスとの親和性も抜群!特に今年はコロナで暗い世の中をぱっと明るくするようなダンスチューンが豊作でとっても賑やかです。

 

アシッドジャズ

Dingga [MAMAMOO]

イギリスを中心として、ブラックミュージックをリスペクトしつつよりポップで華やかに消化させたのがアシッドジャズというジャンルです。ジャミロクワイインコグニートが代表として挙げられます(いずれも現役!) 

ストリングスの応酬やパーカッションのブレイクが光るこちらの曲は、カムバしたてほやほや・MAMAMOOの先行シングル!ソウルフルな歌唱力を存分に楽しめる、ママム姐さんの真骨頂とも言えるジャンルが降りてきてオタクは沸いた。

Dingga

Dingga

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HEY BUDDY [SEVENTEEN]

セブチのニュートロ名盤からもう一曲!

イントロのパワフルなブラスがとっても印象的で、 ちょっとクサすぎるくらいのボーカルがたまりません。Aメロの裏でブリブリ鳴っているシンセサイザーなんてアシッドジャズの名手・Tower of Powerのバイブスそのもの。

HEY BUDDY

HEY BUDDY

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ディスコミュージック(ディスコファンク/ユーロディスコ

Dynamite [BTS]

K-Pop界空前のディスコブームを最前線で引っ張る大本命、BTSのDynamite!!韓国人アーティスト初の米ビルボードチャート1位という快挙を成し遂げました。

ディスコミュージックは多様な音楽ジャンルの特性を取り込みダンスホールで発展していったため、ディスコとひとくくりに言ってもさまざまな分類があります…というのはDynamite解説記事にて詳しく書きましたのでよろしければ。

Dynamiteは明るいディスコファンク調の一曲!原曲ももちろん良いんですが、YouTube上にて公開された70'sリミックスが全力でニュートロしているのでおすすめです。

Dynamite

Dynamite

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参考:BTS "Dynamite" 解説レビュー ―K-Popアイドルの大衆性を考察― - 集合知

 

70'sバージョン、MVの可愛さばかりが話題でしたがリミックスが本気すぎて腰抜けます。ぜひに。

 

Blue Hour [TOMORROW X TOGETHER]

BTS先輩に続いてディスコ旋風を巻き起こします!」とメンバーが断言した通り、Dynamiteの正当な続編と言ってもいい?TXTの最新ディスコファンクナンバー。 TXTの特徴であるクリアなボーカルがカッティングギターの疾走感と相まって一層爽やかさを際立たせている、フレッシュなディスコチューンです。

Blue Hour

Blue Hour

  • TOMORROW X TOGETHER
  • K-Pop
  • ¥255
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参考:TOMORROW X TOGETHERが新作アピール「BTSさんに続いて再びディスコ旋風を巻き起こします」 | マイナビニュース

 

Feel Good (SECRET CODE) [fromis_9]

女の子だってディスコファンクしちゃいます。こちらは9月にカムバックしたfromis_9の最新曲。 

ヨジャ特有の突き抜けるようなハイトーンボーカルが気持ちいい一方で、サビ後半に出てくるリバーブたっぷりの「ナナナ〜ナ〜ナ♪ナナナ〜ナ〜ナ♪」がバブルみを感じさせて非常〜〜〜〜〜に景気がいい。癖になる一曲です。

Feel Good (SECRET CODE)

Feel Good (SECRET CODE)

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JASMIN [JBJ95]

今年のディスコブームの中でも最推しの一曲!

JBJ95の最新曲・JASMINは、上述の3曲に比べるとよりファンクジャンルに近いグルーヴを持っています。 2人という最小限の人数ゆえにボーカルの不自然な切り替えが極端に少なく、まるでCHICなど往年の名アーティストを聞いているかのような気分に。

ちなみにサビ部分のハイトーンを歌っている高田健太氏は群馬県出身の生粋ジャパニーズボーイです。クオはいいぞ〜〜〜〜〜!

JASMIN

JASMIN

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参考:【公式】“カムバック秒読み”「JBJ95」、新譜トラックリスト公開…ディスコサウンド際立つタイトル曲「JASMIN」(WoW!Korea) - Yahoo!ニュース

 

When We Disco (Duet with SUNMI) [J.Y.Park]

レトロの申し子・餅ゴリJ.Y.Parkソンミと共に発表した一曲は、ディスコの中でもよりきらびやかな電子音を多用したユーロディスコというジャンル。「ユーロビート」というジャンルを耳にしたことのある人も多いはず。ザ・80年代!というサウンドは、なかなか若手アイドルには消化できないクサ〜〜い仕上がりになってます。

When We Disco (Duet with SUNMI)

When We Disco (Duet with SUNMI)

  • J.Y. Park
  • ダンス
  • ¥255
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ニュージャックスウィング

Y.O.U [DONGKIZ I:KAN]

ダンスのジャンルとしても広く知られるニュージャックスウィング。ファンクをベースにヒップホップやラップ・ソウルの要素を融合させたジャンルです。80年代のアメリカで流行し、マイケルジャクソンが自曲に取り入れることもありました。日本だとZOOのChoo Choo Trainあたりが代表的。

韓国におけるニュージャックスウィング人気は根強く、ニュートロブームが本格化する前から定期的にアイドル界でも発表されていたのですが・・・DONGKIZ I:KANのY.O.Uはそんなレベルじゃない。ビジュアル、MVの世界観、そしてトラックの音ひとつひとつに至るまで、80年代当時のニュージャックスウィングを完全にリスペクトしています。カムバ発表時、当時を知るオタクオンニのみなさんがその再現度の高さに揃ってざわついていました。

Y.O.U

Y.O.U

  • DONGKIZ I:KAN
  • K-Pop
  • ¥255
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Take It Slow [TOO]

先ほどファンク項で紹介したTOO、デビュー時のサブ活動曲がニュージャックスウィングでした!若手アイドルらしい爽やかでポップな仕上がりの一曲です。

前述したDONGKIZ I:KANといい、当時の流行を10代の現役アイドルにとっては目新しいジャンルに映ってもなんら不思議ではありません。若い子には新鮮な驚きを、上の世代には懐かしさを感じさせる、まさにニュートロの真髄とも言えるジャンルです。 かくいう私もニュージャックスウィングを愛しています入場曲はニュージャックスウィングがいい(入場?)

Take It Slow

Take It Slow

  • TOO
  • ダンス
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

参考: シーン別おすすめK-Pop決定版!プレイリスト紹介 - 集合知

 

ニュートロ系ジャンル③:ポップミュージック

続いては、メジャーシーンのポップカルチャーで親しまれた楽曲ジャンルをいくつか。もちろん根っこにブラックミュージックがあるものも多いですが、より多様なサウンドが楽しめます。

 

ディスコ・ポップ

Hmph! [WJSN Chocome]

宇宙少女初のユニット・チョコミが発表したこの曲のジャンルは「ビンテージ風のディスコポップ」とされているのですが、ディスコというよりはポップ・ミュージックの毛色が強い気がしたのでこちらに振り分けました。エレクトロファンクっぽくもある。※主観です

フンチップンニャ〜という可愛らしい歌詞のリフレインにチャッチーな振り付け、目を惹くカラフルな衣装・・・この曲が表す「レトロ」とは「往年のアイドル」のそれ。かつて韓国でレトロアイドルとして名を馳せたオレンジキャラメルなんかを想起させます。

Hmph!

Hmph!

  • WJSN Chocome
  • K-Pop
  • ¥255
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いつしか10年前のアイドル像すらレトロに括られるように・・・!!当時の記憶全然あるのに、、、、、(年齢バレ)

似たようなところで、キッチュなイメージだとMOMOLAND・Thumbs Upのコンセプトはニュートロとされていますが、音自体はビナハウスというEDMジャンルをポップスに昇華させた新しいスタイルです。音よりも見た目やコンセプトを全面に押し出したニュートロもあるんだよ、という例。

Thumbs Up

Thumbs Up

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シティ・ポップ

Soul Lady [YUKIKA]

ニュートロブームと言えばシティポップ!というくらい、Kミュージック界で良曲がたくさん生まれているジャンルです。日本でも2010年代後半から本格的に再ブームが来たこともあり、親しみやすい楽曲も多いはず。

日本人のソロアイドル・YUKIKAのデビュー曲は昔懐かしいシティポップそのもの!「事務所の社長が好きで・・・」と語るのも納得のいく、当時を踏襲したサウンドがかえって新しさを感じさせます。日本人の女の子が韓国歌謡界で「ソウルヨジャ」という曲を出す世界、、、、、すごい、、、、、 

Soul Lady

Soul Lady

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参考:韓国発・日本人シティポップ歌手が世界で注目 “黒幕”ゲーム会社社長が語った戦略 | 文春オンライン

 

We Ride [Brave Girls]

2011年にデビューしたBrave Girlsが自身のキャリアで初めて発表したシティポップ曲。

どこか懐かしさを感じさせるサウンドに加え、恋人とのドライブがテーマになっていることからも、松任谷由実山下達郎といった往年のシティポップの名曲たちを想起させます。

We Ride

We Ride

  • Brave Girls
  • K-Pop
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Pporappippam [Sunmi]

先ほどディスコの項にて餅ゴリとのコラボを紹介したソンミ。自身のリリースはシティポップ調で疾走感のある一曲でした。 

タイトルにも採用されている、韓国語で「紫の夜」を意味するPporappippamという単語の不思議な響きが楽曲の顔になっていて、キャッチーなフックが必要とされるKポップらしい仕上がりになっています。

Pporappippam

Pporappippam

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Fairy of Shampoo [TOMORROW X TOGETHER]

TXTちゃんが上半期にリリースしたEPに収録されている「シャンプーの妖精」。

実はカバー曲で、同名の原曲は1990年代に韓国のシティポップバンド・Light & Saltによってリリースされています・・・という話を当ブログでも紹介したところ、のちにTXTがMステリモート出演を果たしこちらの楽曲を披露したタイミングでたくさんの方にお読みいただきました!その節はありがとうございました!

Fairy of Shampoo

Fairy of Shampoo

  • TOMORROW X TOGETHER
  • K-Pop
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余談:

この曲が好きすぎるあまり、トランペットソロ部分の楽譜を起こしました。吹きました。楽しかったです。

 

Back To Me [NU'EST] 

R&B項で触れたI'm in Troubleの収録されているアルバム、「The Nocturne」収録曲です。公式ホームページのライナーノーツにてしっかり「ニュートロ感性のPOP曲」として紹介されています。ニュートロ感性って何?

フューチャーサウンド路線で突き進むNU'ESTですが、2020下半期の本格的なニュートロブームを受けた新譜をぜひもう一枚出して欲しいところです。彼らなりのニュートロ解釈をもう一発見てみたい。ニュイの音源はいいぞ。

Back To Me

Back To Me

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参考:NU'EST 8th Mini Album『The Nocturne』Special Site

 

エレクトロ・ポップ

LA DI DA [EVERGLOW]

これまでビッグルーム系のザ・EDM!!サウンドで快調にヒットを飛ばしてきたEVERGLOW。彼女たちの強気なイメージを損なうことなく、かつ流行りのニュートロにも乗っかれるジャンル・・・それがエレクトロポップでした。

国内の有名どころで言うとYMOなんかが近しいです。クサいくらいにギラギラのシンセサウンドが、2020年現在かえって目新しい。 意外にも今年リリースの楽曲に似たようなものは少なく、上手い選択をしたな〜〜としみじみ思っています。

LA DI DA

LA DI DA

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ニュートロ系ジャンル④:その他かつて流行した音楽ジャンル

上記のくくりに入れることは難しいものの、過去に一定の人気を博した楽曲ジャンルの再解釈も着々と進んでいます。ただの一過性で終わらなさそうなニュートロブーム、この中でいち早く差別化を図るための試行錯誤はまだまだ続きそう。ここに挙げた以外のジャンルが聴ける日も近い気がします。

 

シンセウェイヴ

I CAN'T STOP ME [TWICE]

天下のTWICEニムが絶賛活動中の新曲・I CAN'T STOP ME。初めて聞いた時は餅ゴリ節全開だな〜〜〜!と思う一方で、ジャンルはエレクトロポップかな・・・それともディスコ・・・?と薄い知識で思考を巡らせていたところ、どうやらこの曲のジャンルは「シンセウェイヴ」というものらしく。 

1980年代の映画や音楽といったカルチャーに強い影響を受け、2000年代のアメリカ、特にネットミュージック界隈で流行した、サイケでサブカルチックなサウンドが特徴のジャンルだそう。Kポップでもよく耳にするシンセ・ポップやフューチャー・シンセもルーツは近いみたいです。

2019年にリリースした「FANCY」が華やかなレトロ路線だったため、このニュートロブームの中どのような手玉を用意してくるのかな・・・?と気になっていましたが、日本はおろか韓国でもまだまだ類のないジャンルで攻めてきたのはさすがとしか言いようがありません。

I CAN'T STOP ME

I CAN'T STOP ME

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参考:日本ではあまり耳にする事のないムーブメント、SYNTHWAVE(シンセウェイヴ)とは | block.fm

 

加えて、、、シンセウェイヴのアルバムジャケットにはこんなビジュアルが用いられることがもっぱらのようで。

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こちらのサイトのジェネレータをお借りしました。楽しい

ディズニーランドのトゥモローランドみたいなやつ。

こんなイメージ、K-Pop界隈で最近ちょこちょこ見ますよね。

 

 ↑元動画:[Before Cravity] CRAVITY’s First Day At The Dorm Part.1 (크래비티 숙소 첫 입주 1편) l 크래비티 (CRAVITY) - YouTube

 

レトロフューチャー系のビジュアルだとこんなのも。スキズくんのたまらんMV。

 

いずれも直接的にサウンドがシンセウェイヴと結びつくものではないものの、これまで挙げてきたものとは一味違う「レトロ」の方向性で仕上がっています。個人的にはこういう路線大歓迎なのでもっともっとみんな回帰して欲しい。 

 

トロット

시선고정(視線固定) [Super Five]

最後に紹介するのは・・・韓国の演歌、トロット!イメージ的には日本の歌謡曲が近いです。スナックでおじさまおばさまがノリノリで歌ってるあれ。

韓国では密かに「トロットの再解釈ブーム」来ているようで、一時期はSBSの音楽番組・THE SHOWでも毎週トロット歌手が「ニュートロ特集」の括りで楽曲を披露していたほど。れっきとしたニュートロ楽曲ジャンルの一種です。

シッソ〜〜〜ンコジョ〜〜〜ンのフレーズが癖になるこちらの一曲ですが、純烈みたいなお兄様たちが歌っているのかと思いきや見覚えのある顔がちらほら・・・そう!PENTAGONのフイとASTROのMJが参加している、番組発の企画ユニットタソッジャンによるごってごてのトロットです。一度聞いたらもう頭から離れない怪曲。

 

【考察】ニュートロブームの次は何が流行る?

ここまで色々と挙げてきて、「ニュートロは音楽ジャンルじゃないよ!」ということはお分りいただけたかと思います。当分このブームは続くかと思いますが、最後に趣向を変えて「ニュートロの次は何が流行るかな勝手に大予想大会」を催します。当たらなくても怒らないで。

 

予想①:生楽器を主体としたバンドスタイル?

上に挙げたジャンルでも生のホーンセクションを用いている楽曲が少なからずあり、電子音!EDM!一辺倒だった一時期のK-Pop界と比べると、サウンドがぐっと多様化された印象を受けます。今後この傾向はますます顕著になっていくのかな、と希望的観測も込めて予想。なんてったって生楽器はいいぞ。

天下のBTSも次のカムバのビジュアルにバンドスタイルを匂わせています。かつてムーンバートンやトロピカルハウスの先駆けとなったBTSが引っ張る、次なるサウンドブームは果たして来るのか?あるいは蓋を開けたらぜんっぜん楽器関係ないサウンドだったりするのか?えっやだなそれ 

 

予想②:ミニマルサウンドブーム?

かつてはJ-Popを意識したアイドルソングが根底にあったK-Popですが、次第に米国のトレンドを取り入れるようになりつつあるのは有名な話。米国で流行した数年後に流行りが来ると言われているので、2010年代暮れにブームとなったミニマルな曲調が今後増えていくのかな?と勝手に予想します。

ベタなところだとビリー・アイリッシュのBad Guyとか。ぶっちゃけ洋楽市場大して詳しくないのでとんちんかんなこと言ってたらすみません。

bad guy

bad guy

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いわゆる「ドゥンバキ」と揶揄される、K-Popあるある強め曲調に対するカウンタームーヴメントとして流行したら面白いだろうな〜といういちオタクの妄想です。

 

結論:Dolphin (OH MY GIRL) のような曲が増えて欲しい

①&②を踏まえた結果、、、、、、

今年の4月にリリースされ、タイトル曲でないにも関わらず未だに音源チャートで好成績を残し続けている、おまごるちゃんのDolphin。最小限の生楽器トラックに歌メロが映える、こんなテイストの曲が増えていくのでは?というか増えて!!!!!!!!!!!好きなの!!!!!!!!!!

Dolphin

Dolphin

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こういう音作りのサウンド、実はあんまり他に例がなく、具体的に「こういうジャンル」と表現するのもちょっと難しい。

タイトル曲にするにはパンチが弱いかもしれませんが、色々なテイストのジャンルを巻き込みながら拡大していって欲しいです。ひとつの楽曲が流行すると「◯◯っぽい曲作って」と発注が飛び交うのは有名な話ですし*1Dolphinが火付け役になって欲しい。

現にさっそく「お!」と思ったのはTWICE新譜の収録曲・HELL IN HEAVEN。ラテン風のサウンドでDolphinとはジャンルこそ異なるものの、ギター&リズム主軸のトラックに歌メロを紡ぐ新しい風を感じました。もっと流行って!!!!!!

HELL IN HEAVEN

HELL IN HEAVEN

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ま、私はキュレーターとして稼いでいるわけでもなんでもないただの短絡オタクなので何言うも自由なんですけどね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!言霊信じる〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜流行ってくれ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(責任を漢江に投げ捨てエンド)

 

関連記事紹介

(お・・・レトロ・・・もしかして良い・・・?)と気づいたそこのあなた!

ぜひ!一緒に!ニュートロだいすきオタク道を突き進みましょう!これまでに挙げた楽曲を紹介している関連記事はこちらからどうぞ〜! 

 

NCT 127のニュートロ最高アルバム「NEO ZONE」全曲解説記事 

mi-casa.hateblo.jp

 

▼「Fairy of Shampoo」の原曲も解説しちゃうTXTアルバム解説記事 

mi-casa.hateblo.jp

 

▼音源ドルNU'ESTのレトロとフューチャーとついでにセブチの話をする記事 

mi-casa.hateblo.jp

 

▼ニュートロ大本命「Dynamite」を骨の髄までしゃぶる超弩級解説記事 

mi-casa.hateblo.jp

 

▼合計600曲以上の最高K-Popを一挙紹介するバカデカ分量記事 

mi-casa.hateblo.jp

 

それでは一足先にニュートロ宴会で乾杯しております!ご参加お待ちしております!

 

【終】 

*1:近い例でいうと、、ITZYのDALLA DALLAが爆裂ヒット飛ばした後、今でもヨジャドルみんなこぞって「私は私〜〜」言うてますよね・・・(小声)