Agust D、およびSUGAの音楽は、あの異様なまでに鋭い歌詞が特徴でもあるのかもしれない。けれども不思議なことに、彼の音楽は歌詞の言語がわからなくても、なぜだかどんな感情を語っているのか、すごくわかるときがある。
それは私がユンギさんのファンだからなのかもしれないし、ただの思い込みかもしれない。でも、和訳歌詞を見なくても、韓国語が1割2割しかわからなくても、痛いくらいに突き刺さり、つらいほどに染みわたり、拒んでも流れ込んでくるものが、ある。
優しい言葉は優しく、鋭い言葉は鋭く。
悲しい言葉達は悲しい音がして、絶望の言葉は絶望の音がする。傲慢とも思える言葉は誇りと自負と皮肉の音がする。切なく苦しい言葉には、息が詰まるような音が乗る。
何よりもミンユンギの音楽がミンユンギそのもので、あまりに率直。彼が曝け出した血肉ともいえる言葉は残酷で、臆病で、ある種醜く、いっそ怖くなるくらいに正直だ。そして彼が紡ぐ音楽は耐えられないくらいにせつなくて美しい。
こんなにも言葉と、作り手の思想と、生き様とが直結した音楽を、わたしはほかに知らない。
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